黒酢と香醋(こうず)の違いは?
「黒酢」は中国から伝えられた栄養食品ですが、その中国で実際に作られているのは「香醋」です。どちらも長い期間をかけて熟成されますが、香醋は原料として米や大麦の他にコーリャンも使用します。
黒酢と香醋(こうず)の違いとは
中国で作られているのは香酢
日本の黒酢はもともと中国から伝えられたものと言われています。
そしてその中国で作られている黒酢が香醋
アミノ酸やエキス成分が豊富
香りがとても豊かなことから香醋と名付けられており、日本の黒酢よりもアミノ酸やエキス分が豊富です。
山西省が最大の産地で、その品質においても山西省で作られたものが最高とされています。
日本の黒酢と同じく長い年月をかけて熟成させるのですが、その原料と製法に違いがあります。
原料の違い
黒酢の原料は玄米
日本の黒酢の場合、原料として米(玄米)、または小麦もしくは大麦を加えたもののみを使用します。
また、米の使用量が穀物酢1リットルにつき180g以上であることがJAS規格において定められています。
香酢の原料は米、コーリャン
それに対し、香醋は米や大麦の他にコーリャンも使用します。
使用する水も日本と中国では違いがあり、それも黒酢と香醋の風味の違いとなって現れています。
製法の違い
黒酢はほぼ放置したまま
黒酢はつぼに米と麹と水をつぼに仕込み、その後は手を加えません。
野外に放置し長い時間をかけて熟成されるのを待ちます。
香酢は職人がつきっきり
香醋はこのような製法以外にもいろいろなものがあるのですが、もっとも代表的なのはもち米を使用した製法。
もち米から酒を仕込んで、そこにモミ穀を加えて発酵させます。
酢が醸造されるまでは職人がつきっきりになります。
この製法で作られた香醋はアミノ酸が非常に豊富で、その含有量は日本の黒酢の約3倍と言われています。
香醋のおいしい摂り方
香醋は日本のお醤油感覚で中華点心のツケダレとしてよく使用されます。
他に次のような使い方もあるので、ぜひ試してみてください。
香醋ドレッシング
いつものドレッシングに香醋を少し加えるだけで、より酸味が強くなってサラダをさっぱりいただくことができます。
フルーツジュース
香醋を大さじ1杯、好きなフルーツジュースにくわえて飲むと、香醋独特の臭いも気にならずに飲めます。